BLUE PLANET FOOD PHILOSOPHY
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BLUE PLANET FOOD PHILOSOPHHY

ハワイでのエコツアー&食をテーマにしたツアーの実験
2013年から、鎌倉&ハワイで、アンナさんの食を紹介する、イベントやツアーを行って来ました。構想は、ハワイでのエコツアーでのバランスの
良い、食事を提供したいとアンナさんとは以前から、相談していて、2013年に初めて、トライアルとしてハワイ島での長谷川 久美子さんとのエコ
ツアーでの食事を、アンナさんがすべて提供する、かなり贅沢なツアーを実験的に行いました。身体の内&外からの環境を考え、本当の意味で
エコツアーを、実際に行うとツアー中の殆どの食事を一緒にする事により、ツアー参加との精神的な絆や、思いもしない側面も発見もありました。
お客様の満足度の高いツアーになり、2014年には、20名のお客様が参加する、新しいテーマのハワイでのツアーが誕生しました。

 

ベジタリアン料理家 ヨシハラ アンナさん

マクロビの知恵をベースに、自身が培ってきたハワイや日本の伝統の食文化を取り入れ、自由で楽しい料理を表現、身体に良く、 目にも鮮やかな
料理を考案しているのがヨシハラさんです。います。なぜ今、マクロビなのか。ハワイアンなのか。 ヨシハラさんが料理を通じて見ている世界に
触れました。
 
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ご自身はベジタリアンと伺っています。ベジタリアンなライフスタイルに転向したきっかけを教えてください。
20年ほど前に、縁があってある僧侶のお宅で、玄米のごはんと味噌汁、いわゆる一汁三菜の食事をいただきました。動物性の物を一切使っていない
食事は、舌が喜ぶというよりは、体の全細胞が喜ぶおいしさ。すごく感動したのです。その経験がベジタリアンになったきっかけです。 それ以前は、
卵とか肉、魚などの動物性の食材は普通に使っていました。ベジタリアンになるとそういう食材が一切食卓に並ばなくなるわけです。でも、
料理のレパートリーは減るどころか、逆にぐーんと増えちゃって。野菜や穀物、海藻、豆、ナッツ、果物と、植物性の食材の種類はものすごく多く
て、大自然の豊かさには驚きます。小さい頃から料理をするのは好きでしたが、ベジタリアンになって、さらに楽しくなっちゃいました。

 
 

ベジタリアンになって、さらに世界が広がったのですね。
自分の体と外の環境のつながりにも関心を持つようになりました。地球環境のバランスが崩れている。その一因として、人間の動物性食物の摂り過ぎ
という問題も見えてきました。
ただ、日本で表現しているベジタリアンやマクロバイオテックという世界には疑問を持っていたんです。料理の見た目はどれも茶色っぽくて、楽しく
ない。海外のベジタリアン料理って、もっとポップで楽しいのに、「なんで?」って。また、ベジタリアンとかマクロビの料理というと、“物足りな
い”とか“ストイック”とか、日本ではそういうイメージが付いている。こんなに体においしくて、満足するのに「なんで?」。もう疑問ばかりでした。
人って食べ物で出来ていますよね。細胞も心も、すべて食べ物とつながっている。私たちの生命は、空気や水、食べ物で出来上がっているので
す。空気や水は住む環境によるものだからなかなか選べない。でも食べ物は比較的選べるものです。洋服を選んだり、聴く音楽を選んだりするように、
食べ物のクオリティを選ぶことって大切だと思います。

 
 

なるほど。ところで、ハワイに移住された背景はどのような…?

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その頃のパートナーがハワイ好きで、自分たちの好きな場所で暮らそうと。私は旅がとても好きで、バリ島はよく行っていましたが、住みたいと思ったことはなかったんです。いつでも「また来たい」ところ。でも、ハワイは違いました。20代の頃、友達と初めてハワイ旅行に行った時でしたが、不思議と「ここに住みたい」って感覚を持ったんです。 当時はその理由がわからなかったのですが、移住してからわかりました。ハワイの風、空気ですね。ワイキキのビルの間にいても、カウアイのシダの中にいても、ビッグアイランドの溶岩の上に居ても、心地よい風が吹いている。私は、これが好きなんだなーって。ハワイの懐の深さも好きです。

 

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ハワイの食材でベジタリアンを実践することに不安はありましたか?

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ハワイ島は日系の方が多いので、食材が豊かで面白い。ファーマーズマーケットに出店しているのは、アジアの方や日系の方が多くて、ゴボウやシソ、ノビルがあったりします。ローカルのスーパーにも日本食材は豊富に揃っています。
そしてもう一方では、オーガニックやパーマカルチャーへの意識が高い白人たちも農業をしているから、オーガニック食材も豊富です。とても面白いバランスでファーマーズマーケットが成り立っていました。食に関する情報も豊かで、とても刺激的でしたね。

 
 

ローカル・ハワイアンの食文化にも触れましたか?
そこには少し悲しい現実がありました。ローカル・ハワイアンがスーパーで買っている物を見ると、ジャンクフードばかり。低収入という問題も
あって、安くて量も多い本土からの食べ物を選択しがちです。ファストフード店では全てがビッグサイズ。そういった食生活が健康状態を壊し、
今、糖尿病や心臓病にかかるハワイアンがものすごく多いのです。全部食べ物からつながっています。
ローカル・ハワイアンの中にも、自分たちの伝統の食文化を見直そうという動きも出ています。タロ、ウル、ママキ、ノニといったハワイの伝統
食材を取り戻そうと植樹を行ったり、そういった食材を使用したスキンケア商品などを作ったりしているようです。

 
 

ヨシハラさんが感じたハワイの食文化の魅力とは?

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ハワイの食の魅力は、あの大自然にあります。太陽をたっぷり浴び、鈴なりになったフルーツを生でいただき、そのエネルギーをいただく。これは料理の域じゃないですね。自然をダイレクトに体に取り入れることができるのが、ハワイの食べ物の醍醐味です。 私はハワイに行くと、そういうハワイならではの食べ物ばかりをいただいています。ウルにタロ、大好き。ハワイ本来の豊かさを十分に楽しんでいるので、日本に戻ってくると、それが恋しくなります。

 
 

そういったハワイならではの食文化は、日本にうまく伝わってきてないように思います。
ロコモコとか、スパムむすびとか、日本に来ているハワイアンフードは本来のローカルフードじゃありません。もっとハワイの伝統的な食材や調理
法が広がっていけばいいのにと思います。ハワイの伝統的な料理は、焼く・蒸す・生食という調理法によるものです。あとは、ママキやノニのお茶
とか、日本にほとんど流通していないのであまり知られていませんが、伝統の食はヘルシーなんですよ。

ハワイの食材を日本に持ってきて広めるというのはなかなか難しいことですが、タロの代わりに親芋などを使ってポイを作るなど、日本にある近い
食材を使ったり、アレンジしたりして表現することを楽しんでいます。

 
 

料理を監修するにあたり、こだわっている点は?
ハワイアンは意識してますが、真冬にパイナップルを使ったりはしません。マクロビの考え方に基づいて、季節にあった素材、調理法や調味料で
陰陽のバランスを整えています。使っている調味料は、日本の伝統的な調味料の醤油、味噌、梅酢がベース。ちょっとしたひと手間をかけ、目に
楽しく、ポップな料理を表現しています。

 
 

ワイ”と“マクロビ”の組み合わせが、新しいですね。

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“マクロバイオテック”という言葉を使うと、ちょっと敷居が高い感じとか、スクエアなイメージをもたれがちです。それを、誰もが好きな“ハワイ”というフィルターを通じてカジュアルに落としたいのです。そして、“ハワイ”のように多くの人に愛されるようなマクロビの店になってほしい。インド料理やイタリアン、ラーメンと日本には様々な食の選択があります。その選択の1つとして、マクロバイオテックとかベジタリアンも並べたいんですよね。

マクロビの思想って本当に素晴らしいものです。何か心身に問題があった時、食べ物でバランスをとることで問題を解決できる。これは知識じゃなくて“知恵”です。これを知っているのと知らないのとでは、雲泥の差があると思います。

そのためにも、マクロビやベジタリアンをもっとカジュアルなものにし、多くの人の選択肢になれるように広めていきたいと思っています。

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ハワイツアーを終えてのアンナさんの感想

旬の地産素材で身体の中も外も充足

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いわゆる観光ツアーとは少し違う、自分自身と向き合うことのできる『リトリート』な5日間でした。ハワイの素材で、自分自身
の外側と内側とを「自然」で満たしていく旅でした。この中で得たことは、一時のことだけでなく自分の日常生活に持ち帰ってほしい。そうして継続していくことが、本当のサスティナブルライフに繋がるのではないでしょうか。今回のツアーでのお客様との出会いとハワイ島での大自然での体験は、一生の思い出となる事でしょう。

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PROFILE

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ヨシハラ・アンナ 看護学校を卒業、病院勤務をした後、アジア方面への旅を中心とした生活を送る。僧侶との出会いをきっかけに、ベジタリアンなライフスタイルに転向。その後ベジタリズム・マクロバイオティック・伝統食への関心を深め、食養家大森一慧先生に師事。2002年ハワイ島に拠点を移し、80%RAW/LIVING FOODの食生活を送る。2008年福岡にて日本初ベジバーガー専門「MANA BURGERS」をオープン。2011年「アインランドベジー」のプロデュースを手がける。2014年東京にて、マナ・バーカーズをオープン

 

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